
里では桜が開花するというのに、山に入れば雪が迎えてくれます。

八ヶ岳の天狗岳の登山口のひとつ、唐沢鉱泉。
「信玄の隠し湯とも言われる八ヶ岳山麓の秘湯で、泉質は日本でも珍しい二酸化炭素冷鉱泉です。宿から数十メートルの敷地より豊富な湯量が自然湧出しています」(ホームページより)
初日は黒百合ヒュッテを目指します。
はじめは苔の森を歩くと予想していましたが、足元が凍っていていきなりすってんころりん!したので、チェーンスパイクを装着します。

前日に降った雪が氷の上に薄く乗っています。
雪の踏み抜きが怖い。特に雪の下が沢だったりするので要注意!

それでも山岳コーチのまきちゃんと、山の師匠のぶちゃんとおしゃべりしながら雪の舞う中を2時間ほど歩けば、本日の宿、黒百合ヒュッテに到着。

一面の銀世界です。
チェックインを済ませてひと休みしたら

天狗の奥庭にて雪上歩行訓練をします。
雪の斜面をアイゼンで歩く練習と、岩と雪が混ざったところを歩く練習です。

青空がのぞいたと思ったらまた曇ってきたけれど
雪は止んでいたのでよかった!

まきちゃんの指導のおかげで明日は大丈夫!
だといいなぁ。実は不安と緊張でドキドキ。

雪の八ヶ岳に登りたくて、昨シーズン思い切って12本爪アイゼンを購入しました。
その夢がやっと叶う日が来たのだから勇気を出して頑張らないと!
雪山講習が終われば夕食まで楽しいティータイム。いや、ティーなのは私だけ、まきちゃんはワイン🍷のぶちゃんはビール🍺

おぉ!窓の外が明るくなってきました!
お天気回復傾向、明日に期待!
夕食はハンバーグ、しかも2種のソース!ご飯が進みます!付け合わせの野菜も煮物もとても美味しい!
夕食後、歯を磨きに外に出たら空が赤く焼けていました。
ピアノがあったので、小屋番さんとご宿泊の皆さんの許可をいただいて弾かせていただきました。
満月だったので、そんな雰囲気に合う曲を。

偶然、ピアノの上の天狗岳の絵に、ライトが映ってお月様のよう…。
翌朝は快晴!八ヶ岳ブルー!
幸先良いよ!不安も緊張も吹き飛ばせ!
天狗岳はふたつのピークからなる双耳峰
左が東天狗岳、右が西天狗岳
東天狗岳への急登。
雪の斜面をアイゼンとピッケルを使って登ります。なかなか練習のようにはいきません。
転んだら滑り落ちてしまうので、怖いけれどアイゼンの爪を信じてしっかりと踏むしかありません。
少し登ると清里側の景色が見えました。クライミングで有名な稲子岳です。
東天狗岳の山頂が見えてきました。
足元は岩が多くなってきました。
西天狗岳の姿も見えています。
岩と雪のミックス、アイゼンを引っ掛けないように気をつけます。
ひと頑張りで東天狗岳登頂!2,640m
私がこんなにも山にハマったのは、2019年に師匠のぶちゃんが天狗岳に連れてきてくれたのがきっかけです。その天狗岳に、またのぶちゃんと、しかも雪山に来ることができて最高に幸せです。

さぁ!喜んでばかりもいられません。
これから西天狗岳を目指し、安全に下山しなければならないのです!
でも今回は山岳コーチのまきちゃんがいてくれるので本当に心強い!
昨年の夏、登山道場の「焼岳、西穂独標ツアー」で知り合ったまきちゃん、可愛くて明るい笑顔が魅力、しかも経験豊かで信頼できる素敵なコーチです。
東と西の間の鞍部。風の通り道なので雪が少ない。
そこから雪の斜面をひと頑張り登れば西天狗岳に登頂!2,646m
硫黄岳の爆裂火口は雪景色もまた迫力満点!
そして赤岳、中岳、阿弥陀岳と三役揃い踏み。
その後ろには南アルプスが!
北アルプスや乗鞍岳、御嶽山も美しい!
風もなく穏やかなこと、時間に少し余裕があることから、のぶちゃんのお誘いでスケッチをすることになりました!
アーティストのぶちゃんのザックには、いつもスケッチブックと鉛筆と絵の具が入っているのです。
無心に写生していると、緊張がほぐれていくのがわかります。スケッチの楽しさを教えていただきました。
西天狗岳からの下山は雪の残る岩場が不安でしたが、まきちゃんのリードで不安なく乗り切りました。
第二展望台まで来ると少し雪が減って
第一展望台ではほぼなくなりました。
しかし、凍っているところが残っているので気をつけて。残雪期特有の判断の難しさを学びます。
枯尾の峰との分岐までくると、さっきまで雪と格闘していたのが夢だったかのよう。
麓は春の暖かさに包まれています。
下山口もまもなく…雪の天狗岳に来ることができた感慨にひたっています。
無事に下山、唐沢鉱泉まで戻ってきました。
同行してくださったおふたりに心からの感謝を。
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