ご近所散歩以外、家ごもりの日が続きます。
松戸根本吉祥寺さんの牡丹が咲き始めました。
2つ前のブログでマスクを手作りしている話題を書きましたが、あのあと縁あって大量の注文をいただきました。
それも商品として値がつくとのこと。
つまりお仕事という…。
これまでマスクが足りなくて困っている人のために家にある生地で縫っていただけ、素人の私でいいのかなぁ、お金なんていただけないなぁ、と迷う暇もなくドーンと材料を渡されてしまい走り出すしかありません。
縫い慣れた柔らかな生地と違って高級帆布。
端の始末やら、布地の厚さに四苦八苦しながらなんとか仕上げました。
でも自分ではどうも納得のいかない出来、これでは商品として出せない!
だいたい私の周りにはもっと素敵なマスクを手作りされて無料で配布している方もたくさんいらっしゃるのに!
今回この企画を発案、販売してくださる(株)畑直組の齊藤さんにお断りのご連絡を入れると
「わかりました。そうですね、では試しに数点を店頭に置いてみてお客様の反応を伺ってみましょう」
そうおっしゃって、これまで仕上がった分だけ持っていかれました。
すると翌日、あっという間に売り切れてしまったので、そのまま続けていただけますか?とのご連絡が…!
そうか、それくらい布マスクを手に入れたい人、欲しくても手に入らない人がたくさんいるということなのか…
納期もあり、納得いくとかいかないとか言っていられません。
厚い布地を扱うコツもだんだんわかってきました。仕上がりがキレイになるための工夫も始めました。
ご飯を作る以外、ほとんどミシンとアイロンと一緒にいます。
耳だけをラジオに傾けていたら「未知のウイルスへの恐怖、先の見えない生活への不安で、心が塞ぐ人が増えてきている、どうすればいいか?」という特集をやっていました。
「何かに夢中になることで元気が出る」
「家事でも片付けでもいい、趣味でもいい、やり甲斐のあることに集中しましょう」
あ…だからマスク縫っているのか、私、マスクに助けられているんだ。
(春の嵐のあと、お友達が送ってくれた写真。頭の上に暗雲が垂れ込め、一方で遠くまで見通せるように回復傾向…早くこの境地になりたい)
そして、そう気付いたころに、さらに追加注文が舞い込んできました。
最初の作品を見てのリピートだそうで、恥ずかしいやら有り難いやら複雑な思いでしたが、材料も届いたのでとにかく縫い進めなくてはなりません。
夫や息子も見かねて家事を手伝ってくれるようになりました。
マスクを手にとってくださる見知らぬ誰かのために使い心地の良さを考えたり、できるだけ生地や糸を節約しながらたくさんのマスクが生産できるように工夫をしています。
夢中になることで私自身が励まされている、支えられている、このつながりこそ非常時に大切なのだな、とあらためて企画してくださった齊藤さんに感謝の気持ちでいっぱいです。
また使い捨てマスクの生産が少しずつ増え始めるようです。しばらく続いた布マスクの需要もだんだん減っていくことでしょう。それまで、ひとりでも多くの必要な人の手元に届きますように、心を込めてミシンに向かいます。
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株式会社畑直組
https://www.hatachokugumi.co.jp/