音楽家のための治療は「練習を休まずに治療すること」そんな虫のいい治療法はあるのかしら?
今回は今までなったことがない症状。
夜中や朝、目が覚めたときに右手がこわばって動かしにくい。
運転してハンドルを握ると、そのあとグーパーしにくい。
フライパンやお鍋を持つのがつらい。
拭き掃除をしようと指を揃えて平くしたら痛い。
うーむ。家事ができない。
「神」先生にいただいた本で、あらためて自分の手の構造を調べてみたり…
いえ、ピアノは弾いても痛くないのです。
頼みの綱の「神」先生も「なかなか改善しませんね、整形外科で一度詳しく調べましょうか」と仰る。「神」先生が‼️それほど酷いんだ…。
そんなある時、高校の同級生がzoomでクラス会を開催してくれました。家のリビングに居ながらにして懐かしい顔が画面いっぱいに広がります。
わぁ!久しぶり!
みんな変わらない!(と思っているのは本人たちだけ?)
ひとりずつ近況報告をするうちに自分の番が回って来ました。
手の不調のことに少し触れたところ、ありがたいことにその夜、数人のクラスメートから直接メッセージをもらいました。それぞれに体の不調を感じて受診、通院していて、その経験を報告してくれました。
彼女たちが通う整形外科は、院長が音楽家のための外来診察を開設しているそうです。
痛みやこわばりが引かないので思い切って受診してみることに。
自覚症状を伝えると「1番痛いのはここですか?」「はい」「ではレントゲンを撮って、それから超音波で腱の様子を見ます」といかにも慣れた感じのドクター。
リハビリ室にはなんとグランドピアノまであります!
診断は腱鞘炎、腱が炎症を起こし腫れて太くなってしまっているそうです。
まずは消炎剤で症状を抑えて、温熱療法で改善していくことに。念のためリウマチも疑って血液検査もしました。
面白いのが温熱療法!
パラフィン液に手を浸したり乾かしたりを繰り返すと、まるで蝋で固めたようになります。そのまま10分間放置。じんわりと温かいのが心地良く感じますが、手は蝋人形みたい!
10分だったら剥がしていきますが、抜け殻はいかにも脱皮したかのような気分。
これが効くのかわからないけれど、しばらく通ってみようと思います。
練習嫌いな私に腱鞘炎なんて縁がないと思っていたのですが、歳には勝てないなぁ、とさすがに謙虚になりました。
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