雨の多かった今年の夏でしたが、9月の初めに登頂した八ヶ岳二座目、硫黄岳も素晴らしい眺望に恵まれました。
登山口のある桜平駐車場、ここに向かう道路が大変な悪路で、四駆ではない小原号にはかわいそうなほど。しかも雨の影響もあるかも?ということで、たどり着けるかどうか事前に試走してみたという裕樹さん!気合入ってるぞ!
登山口から林道を登ること20分、夏沢鉱泉に到着。帰りにひと風呂浴びたいところですが、感染予防のため立ち寄り湯は中止しているとのこと、残念。きれいなトイレを使わせていただいて出発!
苔の森の中を緩やかに登ります。
初めからしんどい登りだった天狗岳の時より気持ちに余裕があります。
脇には沢が流れていますが、やはり今年は水量が多いですね。先月の天狗岳登山の時より、さらに増しているような印象です。お盆休みもずっと雨でしたものね。
オーレン小屋に到着です。
3年前に初めて来た時には、ここですでに雨が降っていてレインウェアを装着していました。
晴れているとこんなに楽に歩けるものか、と実感。
八ヶ岳の伝説。
富士山の神様と赤岳の神様が高さ比べをして、水裁判に負けた悔しさに富士山の神様が赤岳を蹴飛ばして八つに割れたという話…。
夏の花が終わっていましたが、ヤマトリカブトが美しい花をつけていました。秋の訪れです。
さぁ、オーレン小屋を出発。
赤岩の頭を目指します。ここからがキツい登り、覚悟して!
樹林帯を登ります。夫はいつもの静荷重静移動歩行法でゆっくり確実に標高を上げていきます。大きな岩がないので私もまだ余裕があります。
途中で「雪?」「もう降ったの?」「まさか去年のじゃないし」
どうやら昨夜の雨が、このあたりでは雹になったらしく、解けずに残っていたのでした。
だんだん傾斜がキツくなって足がなかなか前に進みません。
ふと振り返ると遠くに北アルプスが!あぁ、だいぶ上がってきたんだな、頑張ろう!
あ!あれは!
先月登った天狗岳の双耳峰の頭が覗いてる!
ということは、あと少し!頑張ろう!
上が明るくなって、樹林帯がまもなく終わり開けるのはわかっているのですが、パワーが出ない!これはおそらくエネルギー不足、いわゆる「シャリバテ」というやつかもしれません。
そんなこんなでやっとの思いで「赤岩の頭」に到着しました。雲の間から赤岳の姿が見えています。
独特の白砂、硫黄岳の頂上もすぐそこ!
だけれど、何はともあれまずはエネルギー補給!おにぎりを頬張ります。
さぁ!登頂まであとわずか、足元に気をつけて頑張りましょう!
裕樹さんはここでも静荷重静移動歩行法。
慎重に歩を進めるのでガレ場も心配ありません。
このあたりでも雹が残っているのを見つけたのですが、撮影する余裕なし。
あ!雲が晴れて赤岳が!そしてその後ろには南アルプスが見えてきた!こうなるとテンション上がってパワーも出てきます!
はい、硫黄岳登頂、2760m。
やれやれ、お疲れ様でした。
登ってみたら山頂はなだらかなんですね。
蓼科山のような岩ゴロゴロかと思っていたのでホッとひと安心。
わぁ😍横岳、赤岳、中岳、阿弥陀岳!
ズラリ勢揃い!うっとりと見惚れてしまう。
硫黄岳山頂には、視界不良の時の目印にケルンがたくさん立っています。私たちも下山はここから。
でも、まだしばらくゆっくりしていたい。
硫黄岳の爆裂火口がはっきりと見えます。
その迫力に息を呑むほど。下を覗き込むと足が震えます。
八ヶ岳最高峰の赤岳。
いつの日か登ってみたいけれど、こうしてそびえ立つのを目の前にすると、畏れ多くてとても登れる気がしません。
次回はとりあえず硫黄岳山荘から横岳まで行ってみようかな。
さぁ、下山。
先月登った天狗岳を眺めながらゆっくり下り始めます。
振り返るとなだらかな山容。
赤岩の頭からのルートとはまったく別の顔。
これが山の面白いところ。
次回は逆ルートで来てみようかな。
3年前に来た時は風雨が強く、このあたりで撤退をしたのでした。初めての八ヶ岳でしたが、連れてきてくれた仲間のことを今回も何度も思い出しました。山の素晴らしさを教えてくれて心から感謝しています。
樹林帯に入りました。夏沢峠はもうすぐそこです。
崩落による迂回路。これは3年前のままです。
夏沢峠に到着。見上げる硫黄岳の爆裂火口。
ここから見える風景が大好きで、ぜひまた来たい。今度は箕冠山から根石岳にも登りたいな。
もう急な箇所はなく、オーレン小屋まで静かな苔の森を緩やかに下ります。
…と、登山道のはずが水たまりではなく小さな川になっています。足を濡らさずに下りれる程度ですが、前回はなかったように思います。
あちらこちらに補修工事が入っていました。
ありがたいことです。
滑らないようにネットが張ってあります。
材料を運んで直して…大変な作業だと思います。
こちらも崩落していました。
すばやく通り過ぎます。
美しい苔の森がどうか守られますように。
私たち登山者のマナーと意識も大切だと思います。
桜平のゲートまで戻ってきました。
今回はコースタイムのちょっと増しくらいで下りて来られました。
ともあれ、怪我がなく無事でよかった。
ありがとうございました。
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