「鎌倉の山にご案内します」
お若い頃から山に親しまれ、有名な山はほとんど登頂されている憧れの先輩からお誘いをいただきました。
鎌倉は、息子が幼い頃に江ノ電乗り鉄ツアーで足繁く通ったものの、お寺めぐりはほとんどしたことがありません。ましてや山歩きなんて?
北鎌倉駅で降りて、円覚寺の前を素通り、住宅街の脇の狭い階段を登ります。
いや〜もう、道フェチ魂がすでにワクワクです。
大きなお屋敷街を抜けると「六国見山」の標識が!そして山道が続いています。
住宅街の上に出ると連なる山並みが臨め、すっかり尾根歩き気分。まだ駅から15分も歩かないのに!
位置的には円覚寺の奥山、裏山にあたります。
少し登って降りて…
あっという間に六国見山に登頂。
ろっこくけんざん、と読みます。標高はなんと147m!標高っていうより海抜の方がぴったり来ます。
山頂からほどなく展望台があるので登ってみました。
なんと海ですよ!海のすぐ近くなのでした!
大島、その向こうに利島も霞んで見えます。
そして富士山も裾野まではっきりと!
ここですでに大満足、なんて素晴らしい眺めでしょう。
鎌倉アルプスはここから始まります。
時々紅葉している木々もあります。
途中、舗装路に出て住宅街を歩くと思えば、また鬱蒼とした山道に入ります。
山を切り崩して住宅を建てているということですね。
ひと昔前は鎌倉の高級住宅街として人気だったけれど、住民の高齢化とともに空き家も増えているとか…いずこも同じ、です。
整備された階段を登り詰めたら
勝上山 しょうじょうやま147m に到着。
建長寺の奥に位置する感じでしょうか。
お寺めぐりから登ってこられた人もいるようで、賑わっていました。
十王岩をはじめとした、歴史的な謂れの残る岩が点在し、山道の途中にはプチ岩場もありました。
ここで私たちは一旦、ハイキングコースから離れ、瑞泉寺に向かって下山します。
先輩が素敵なお店を予約してくださっていて、ランチのために降りていきます。
瑞泉寺の山門の脇を通り、しばらく歩くと、普通の民家…「ここですよ」の声に足を止めます。
控えめな看板…中国精進料理「凜林」です
お昼の御膳をお願いしました。
海鮮の炒め物、春巻きや焼売など点心盛り合わせ、海老チリと豪華な品々、これに薬膳スープ、または烏龍麺がえらべます。
温かく風味豊かな中国茶をいただきながら…
デザートには豆乳の杏仁豆腐までいただいて。
お土産に月餅と茉莉花茶も購入、なんと贅沢な山歩き!鎌倉ならでは、の楽しみ方です。
さぁ、また山に戻ります。
先輩がこのコースを選んでくださったのは、この時期こその名所に案内したかった、とのこと。
鎌倉宮、永福寺跡の公園を通り抜け、亀ヶ淵から山道に入ります。
ここからは沢沿いに登っていきます。
濡れた落ち葉で滑ります。大袈裟か?と思ったけれどトレッキングジュースを履いてきてよかった。
鎌倉の街の賑わいが嘘のような静かな山道。
こもれびが美しい…
この先が知る人ぞ知る紅葉の名所「獅子舞」
見えてきましたね。
おぉ!
振り返れば富士山が。
まだまだコースは先がありますが、日も短かいし風が急に冷たくなってきたので、下山に向かいます。
竹林の間に大きな銀杏の木。一面が黄金の絨毯。
見事な切り通しの間を降りていきます。
頼朝も歩いたのかなぁ。
下山前にご案内くださった先輩と記念撮影。
憧れの先輩と歩けるなんて夢のよう!
尾根の両側には霊園やゴルフ場が広がっています。車の走る音も聞こえてきます。
豊かな自然の残る歴史の街、鎌倉。
気付けばお寺はひとつも拝観していなかったけれど、ぜひまたのんびり歩いてみようと思いました。
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