ピアノはうたう

ピアニスト小原由起子のブログです。音楽活動と、趣味の山歩き、日々の暮らしで大切に想っていることを綴っています。

雪山の楽しさと厳しさを知る

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悩んだ末に購入した冬用登山靴と12本爪アイゼン。

足慣らしだけでは使いこなせるか不安だったので、雪山講習を受けることにしました。
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講師の上田さんはYATSUトレッククラブのガイドさん、これまでに雪山デビューの縞枯山茶臼山周回、夏の八ヶ岳〜赤岳縦走、瑞牆山などでご指導をいただいています。
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ガイド当日だけでなく、メールでのご相談にも丁寧に対応してくださいます。

私の実力をよくご存じなので、私の山にチャレンジする気持ちとのバランスを長いスパンで考えてくださるので、心から信頼しています。
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講習は縞枯山で行うとのこと、ロープウェイで北横岳山頂駅まで上がります。

先日歩いて登った道のりをわずか7分で到着してしまうのですから、複雑な思いです。
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まずは雪上を安全に安定して歩ける練習。

基本のキです。

アイゼンをつけずに歩きますが、滑らないようにコツを教わります。
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突然上田さんが

「ザックおろして、ここで少し練習します」

「ここ?平らな道で?」

「いや、この脇の斜面を登り降りします」

ええー!ズボズボに積もった雪の斜面!
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上田さんはスタスタ登ります。這いつくばうように登る私に「腰を伸ばしてまっすぐ立ったまま」と声が飛びます。初めは怖かったけれど、何度か上り下りを繰り返すうちにコツがわかってきました。

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縞枯山荘を通り過ぎ分岐まで来ました。

「ではこのまま縞枯山に登っていきます」

樹林帯を登っていきます。結構な斜度に直登です。
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以前の私なら足が滑ってしっかり登れなかったでしょうけれど、さっきの練習のおかげなのかしっかり登ることができます。
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中間地点あたりで12本爪アイゼンをつけます。

装着のコツ、注意すること、前爪だけを使ったキックスタッフなど、歩き方を数種類教わって、繰り返し練習します。

 

「もう少しで山頂です」前が開けます。
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縞枯山到着、2,403m

山頂は眺望がないので、展望の良いところまで移動します。
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八ヶ岳を専門にガイドをしていらっしゃる上田さんも「こんなに見えるのは年に何回もないですね」と仰るほどのパノラマビューを楽しみます。

 

御嶽山乗鞍岳穂高連峰
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南八ヶ岳南アルプス
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浅間山、その向こうに谷川連峰

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しばし景色に見とれていましたが、今日は講習!のんびりしてはいられません。

 

ここからはピッケルの使い方を学びます。

どう見ても凶器、こんなの持って歩くの?から始まる私。

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ピッケルを使わないと歩けない斜面とは?から教えていただき、急な斜面を横切るトラバースの歩き方、
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滑落した時の体勢保持やピッケルによる停止訓練を繰り返し練習します。
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稜線上で強風に見舞われた時の耐風体勢。

これでしばらく様子を見て、おさまったら進み、おさまらなければ撤退だそう。ひょえ〜!
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登山道の途中で講習をしているので、行き交う登山者に挨拶します。

その足元が気になるようになりました。

「あのひとは慣れてるな」

「この人は怖がってるな」
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自分もまだまだ初心者ですが、歩き方にすべてが表れる、それを知るだけでも大きな進歩です。
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「さぁ、これで講習はほぼ終わり、ここからはラッセルの練習をしながら下山しましょう」

嬉しそうに微笑む上田さん…

え…?
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トレースのない木と木の間を歩く上田さん

「僕の足跡についてこないで、新雪を歩いてみてください」
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わぁ〜たのしい!

と思ったのも束の間、ズボッとハマりこけます。

少し前で上田さんもコケています。
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子どもみたいにワクワクしながら雪の中を歩く。

転んだらどうやって起きるか、フカフカ新雪からはなかなか抜け出せません。
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「これも経験、学びなんだー」と気づいた頃に縞枯山荘が見えてきました。
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今日一日、雪と格闘したことで、朝とは違う自分がいました。

雪と仲良くなれた気分。

そして、雪山を歩くのはこの上なく美しくて楽しいけれど、決して遊び半分ではなく命がけなのだということも教わりました。
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「ストックとピッケルの使い分けはどこで判断するのですか?」という私の質問に

「滑落しても怪我で済むのか、命を落とすのか、の違いでしょうか」とさらりと答える上田さん。

柔和な笑顔の奥に、山の厳しさを知っている表情がのぞきました。

 

心して臨みたいと思います。

雪山講習を受講して本当によかった…
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#縞枯山

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#YATSUトレッククラブ

#雪山講習

#12本アイゼンとピッケル