
冬の早起きは、空の色の変化が楽しみ。
真っ暗だった空が少しずつ赤くなり、雲の美術館が広がります。
高尾駅からバスで移動、南高尾県境尾根を歩きます。
と言っても本日は山歩きではなく、クマ対策の講習に参加します。
こだま登山部でお世話になっているベテランガイドさんによる、山でクマに遭遇した時を想定した講習です。
まずは座学でクマの能力や習性、行動パターンなどを学びます。
南高尾県境尾根の権現平にはベンチとテーブルがあります。ポツポツ降っていた雨も止みました。

ガイドさんがご用意くださったレジュメは「クマに遭遇した時に死なない方法7選」など10枚以上にわたり、読み進むうちにすっかり恐ろしくなり「山は行かない」選択が頭をよぎります。
まずは「遭わない」ための対策。
人の何倍も聴覚と嗅覚が優れるクマに、こちらの存在を知らせます。
バッタリ遭遇しないための棲み分けです。
ホイッスルやクマ鈴の響きを確認します。
その後、場所を移動して、実際に遠くまで音の聞こえるもので実演してみることにします。

雨が上がり青空も覗いています。
風もなく比較的暖かくて助かります。
なだらかな尾根道を歩き「雨乞い場」に到着

まずはおもちゃのピストルに弾をこめて打ち鳴らします。
次は爆竹を鳴らします。
ガイドさん手作りの爆竹の筒が並びます。
お手本を示していただいてから
実際に鳴らしてみます。
最初は恐々だったのが、だんだんに楽しくなってきます。
クマ避けスプレーもありますが、噴射できるのはわずか5〜7秒だそうで、その間に撃退なんてできるのでしょうか?
ガイドさんがクマに扮してくださり
距離感やスプレーを取り出すタイミングを覚えます。

これが本当のクマだったら真っ直ぐに立ち向かえるのでしょうか?
クマの身体の大きさや高さ、スプレー噴射の向きなども覚えます。
実際にやってみるとよくわかります。
次に「攻撃された時」の対応を学びます。
出血の致命傷となる頸椎を守らなくてはなりません。
ザックを背負っている時には、それで背中を守りうつ伏せになります。
クマにひっくり返されないように足や肘、頭で踏ん張ります。
最後はストックでクマの急所を突く想定です。
クマのどこを狙うか、突いたら振り回されないようにすぐ引っ込める、など、コツを掴みます。
「生きるか死ぬか」の分かれ目です。
遭ってしまったら、攻撃されないように。
攻撃されたら、死なないで済むように。

想像するだけで恐怖でいっぱいです。
遭わないために、いろいろと試してみようと思います。

それでも遭ってしまったら、対応できるのか不安です。でも何も知らないより、今日の経験で死ななくて済むかもしれない。
テーマは真剣で恐怖と隣り合わせだったけれど、ガイドさんのユーモアあふれるご指導のおかげで楽しく積極的に学ぶことができました。

実演の合間にはお湯を沸かしてくださって、皆さん持ち寄りのおやつも添えてティータイムを楽しみます。

ベテランガイドさんの豊かな経験を基に開催された講習。
完全な解決策はないけれど、被害を最小限に食い止める努力はハイカーがすべきだと思いました。
#こだま登山部
#酒井ガイド
#南高尾県境尾根