2020年の夏はコロナ禍で何もかもが延期や中止になり、未知のウイルスへの恐怖から誰もが心身共に疲弊していました。
イタリアのアパートのバルコニーでオペラ歌手が歌ったら近隣の住民に喜ばれたというニュースが記憶に新しく「私たちもやってみようか」と緑の中で演奏したのがこちら。
バルコニーコンサート2020
思いがけず好評をいただいたので、昨年も別荘地のご近所の方々に聴いていただきました。
バルコニーコンサート2021
この動画をご覧になった知人より、この夏はさらに感染拡大が止まらずコンサート会場にも行けないし、屋外なら不安もなく聴けるので、ぜひ開催してほしい、とリクエストを頂戴しました。
首都圏だけでなく長野県も感染警戒レベルが上がりっぱなし、できる限りの予防対策を考慮して、少人数によるクローズドコンサートということでお引き受けしました。
長野市から10名に満たないご来場者、中には高名な音楽家もいらして演奏する私たちも緊張感でいっぱいです。
そもそも電子ピアノは音響のバランスがとても難しいし、トランペットを吹くには響きが返ってこない厳しい環境。お耳の肥えたお客様のお耳汚しにならないか不安もあります。
それでも、通り雨がザッと降った後のしっとりとした緑の美しく芳しいこと!
その間を吹く風の、なんと心地よいこと!
お向かいのお友達ご夫妻が屋外用の椅子を提供してくださいました。雨で濡れた椅子を丁寧に拭いてくださるご主人様…。
お客様が到着される頃には青空が見えて来ました!次の雨雲が来ないうちに早く開演しましょう!
今回はお客様に合わせてクラシックの名曲をご用意、オープニングはオーストリア民謡を。
できればやまびこを期待して山に向かって吹きたいところですが…。
オペラのアリアやイタリア歌曲をトランペットの演奏で、
合間にシューマンの森の情景や、ラヴェル、プーランクの作品を電子ピアノでお聴きいただきました。
途中で鳥の鳴き声が加わったり、木々の葉が風に揺れてサワサワと音を立てたり、野外コンサートの魅力をお伝えできたら嬉しいです。
残念ながら終演後の乾杯はできませんが、
お向かいのおうちのテラスからの景色を眺めながら軽くティータイム。
マスクもしたまま、会話も控えて、だけれど
「みなさんと顔を合わせるのも本当に久しぶり」と仰るお客様もいらして、束の間心穏やかな時間をお過ごしいただきました。
今回はクローズドでしたが、このようなコンサートは少しずつ続けていきたいと考えています。
どんな社会状況にあっても人々の心に音楽は必要不可欠です。
お天気予報が良い方に外れてくれました。
そしてお客さまが帰途につかれた直後、土砂降りの雨となりました…。
お空の神様に心から感謝します。
今年の動画はただいま編集中です。
#バルコニーコンサート
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#トランペット小原裕樹
#電子ピアノ小原由起子