おなじみ、朝まだ暗いうちに家を出るワクワク山歩き。
空が明るくなるのは代々木上原あたり。
3月後半のとある日、小田急線で丹沢に向かいました。
残念ながら雨予報。外れる可能性はまったくありません。雨装備も着替えもしっかり準備。
本日の予定は鍋割山から塔ノ岳。
寄(やどりき)展望台からの眺めもドヨーンと曇ってグレー。
登山口から雨の中を歩きはじめます。
なのにカメラを向けられるとつい笑顔になってしまうこだま登山部のメンバー。
昨日、山支度をしていたら夫が
「雨なのに行くの?」と呆れていました。
目指す稜線は見えています。ワクワク!
樹林帯のうちはまだよかったのですが、稜線に出るとにわかに風が強まり横殴りに近い。
雨もミゾレに変わってきました。
幻想的な木立の中を登ります。
ひたすらキツイ登りが続きます。
ゆっくり一歩ずつ登ればつらくない。
ミゾレが雪になった頃、目指す鍋割山の小屋が見えてきました。
ところがなんとショックなことに、楽しみにしていた鍋焼きうどんが売り切れ!
おまけに悪天候のため小屋を閉めるとのこと、暖をとることも許されません。
落胆していても仕方がない、とりあえず記念撮影だけして次の目的地、塔ノ岳に向かいます。
やはり笑顔で登頂の喜びを表します!
雪が積もりはじめましたが、ツボ足で歩けるレベル。なんと、ぬかるみも凍っています。
本来なら美しい眺めが評判の鍋割山稜。
真っ白な眺望が残念すぎる。
それでも笑顔なんだ!
休憩も立ったまま、濡れたまま。
thermosの中の温かい白湯が心身を癒してくれます。
空腹と寒さで「楽しい」より「つらい」が勝りそうななった頃、塔ノ岳山頂に到着しました!
記念撮影もそこそこに本日の宿泊地、尊仏山荘に駆け込みます。
まずはストーブで濡れた装備を乾かして、身体を温めます。
やれやれ温かいコーヒーとおやつでやっとひと息つきました。手ぬぐいも買っちゃおう!
夕食のカレーで体の底から温まり、2階の寝床が外のように寒いけれど、どうやって防寒対策をするか頭を巡らせます。
夕食後、ふと外を見ると、なんと!青空が…晴れています!
なんということでしょう。
さっきまでの雨が嘘のよう。
富士山と夕陽が見られるなんて!
これだから山はやめられません。
登ってきてよかった。
みんな小屋から出てきて写真を撮りまくります。
雲海の向こうに富士山
刻々と色が変化していく様をずっと見ていられる幸せ。
寝床からは夜景も見えました。
外のように寒かったけれど、フリースやダウンを重ね着したら普通に眠れました。
今回は予備で持ってきた着替えや防寒グッズを総動員して雨で濡れた身体を温めることができました。
あらためて装備の大切さを実感しながら眠りにつきました。