ピアノはうたう

ピアニスト小原由起子のブログです。演奏活動やレッスン、日々の暮らしで大切に想っていることを綴っています。

横岳のお花を見たくて杣添尾根にチャレンジ

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八ヶ岳の横岳は主峰赤岳の隣にあって、下から見るとギザギザな稜線が印象な山です。

そして高山植物の宝庫、特にこの時期はお花畑が美しいと聞いて、前から一度登ってみたかった杣添(そまぞえ)尾根にチャレンジしました。
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登山口が海の口自然郷内にあるのですが、さらに25分登った先にも駐車場があるとの情報を得て、夫が調べてくれました。
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南牧村のホームページに詳しくありますが、南八ヶ岳林道を赤岳県界尾根登山口のさらに先まで20分ほど走ると、横岳杣添尾根登山口に着くようです。

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鹿除けゲートを開けて中に入りさらに走ります。スローペースの私たちにとって往復で50分は大きい!見つけてくれた夫に感謝です。
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登山口を入ってすぐに沢がありました。

急な階段があり「滑落注意!」の看板が。

それもそのはず、滑り止めのはずの金網がかえって滑る滑る!慎重に登ります。
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いきなり急登、と聞いていた通り、

本当にのっけから急な登りが始まります。

まだ身体が慣れていないので、余計しんどく感じます。

ゆっくり、ゆっくり、息が上がらないように気をつけて一歩ずつ登ります。

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やっと少しなだらかになったと思ったら、また急登、の繰り返し、そりゃそうだ、八ヶ岳に下から登っているのだから、そう簡単にはいかないでしょう。
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少しずつ大きな岩が出てきました。普段ならビビる場面ですが、前日に足慣らしをしたので大丈夫!
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麓では少し青空も覗いていたのに、すっかり雲の中に入ってしまいました。

木々の間に霧が立ち込めます。とても幻想的…
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霧にけむる暗い樹林帯をひたすら登るとテンションが上がりません。

そんな中、白くて小さいカタバミの花が励ましてくれるようです。

といっても晴れていないので蕾を閉じたままなのですが…
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少し明るくなって来ました。標高が上がって木の高さが低くなって来たようです。
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やっと半分の「枯木帯」に到着。ここまで長かった〜

ここから展望台までは、確か1時間かからないはず、少し青空も覗いています!
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そしてさらに登ること45分、ようやく景色がひらけて来ました。
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横岳展望台です。もっと真っ白な雲の中かと思いきや、かろうじてこれから上がる横岳や、赤岳への稜線が雲の間に見え隠れします。

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赤岳のおなかのあたり、でしょうか。頭は見えません。
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おぉ!稜線の上に小屋が見えます!赤岳天望荘でしょうか。
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天気が悪かったら展望台で引き返す案もあったのですが、「ここまで来たら行こう!」と夫が言ってくれたので超ご機嫌の私。
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まずは横岳稜線の三叉峰を目指してあと100m標高を上げなければなりません!
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足元にはイワカガミが!
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登山道はハイマツの枝と根っこが張り出して、とても歩きにくい。
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それもかなりの斜度です。そして晴れていれば結構な高度感のはず。
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ふと見ると雪がまだ残っています。

八ヶ岳はまだ春になったばかりだったのですね。
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稜線までの道が見えています!本当にもう少し!
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三叉峰の山標が見えました!

大きな岩をよいしょ、よいしょと登ります。
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やった!三叉峰に到着!2,825m
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眺望はまったくないけれど、ここまで来れたことが嬉しい‼️感激です‼️
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あとはほとんど平な稜線を奥の院峰に向かって行きます。

横岳はいくつかの岩峰で構成されていて、1番高い奥の院峰が山頂とされているのです。

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岩に張り付くように咲いている花たち!

イワウメ
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チョウノスケソウ
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オヤマノエンドウ
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お目当てのツクモグサは見つけられません。
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それでも可憐に咲く花たちにあえてとても嬉しい!
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お!あれは?ハクサンイチゲがたくさん咲いています!
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あたりが真っ白になり、方向感覚もわからなくなりそうで不安です。花もいいけれど、とにかく奥の院を目指そう!

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きっとあれが奥の院峰、でも両側が切り立った岩場にハシゴがかかっています。

今回のコースで1番怖いところ、です。
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なんとか上り切って…
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やっと登頂!横岳奥の院峰 2,829m

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横岳から硫黄岳にかけての稜線にはキバナシャクナゲの群生地があるそうで、そこかしこにたくさん咲いていました、
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どこを向いても真っ白なので、眺望を諦めて下山を開始しようとした、ちょうどその時!
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雲が動いて目の前に阿弥陀岳が姿を現しました!
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ほんの一瞬の贈り物。

稜線にいた誰もが「わぁ!」「おぉー!」と叫び、カメラを向けたひととき。
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さぁ、降りよう。

事故や遭難は下りで起きる。

登って来たのと同じだけ歩くし、疲れている。

それを考えて慎重に降りましょう!
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7月末の赤岳縦走で、またここを通る予定。

今度は景色が見えるといいな。
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樹林帯を降りて降りて、また降りて。
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苔がたくさんピカピカ光ってる。
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上りでは気づかなかった貼り紙
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大きな段差が足に堪えます。

後ろから見ていても、足が疲れて来ているのがわかる。怪我しないように、ゆっくりね。
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だいぶ降りてきました。

でも油断大敵!師匠は「登山口まで安心しないこと」とよく言っていました。
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苔の沢が見えて来たらまもなく登山口。f:id:amefuri5kumanoko:20240618201023j:image

無事下山。今回は歩行距離7kmのわりに標高差が1,000mあったので、私たちには少しキツいコースでした。怪我もなく降りて来られて本当にホッとしました。
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緊張が解けたら急にお腹が空いたので

甲斐大泉で手ごねハンバーグを食べ、駅前にあるパノラマの湯で汗を流して帰りました。

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たくさん運転をしてくれて、大変な登山にも付き合ってくれた夫に感謝!です。
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これで来月末の赤岳縦走が少し想定内になって来ました。下から見上げて怖れているのとはまた別に、同じ稜線に立つとまた別の緊張感と恐怖もあります。

コンディションを整えて過ごします!

 

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