ピアノはうたう

ピアニスト小原由起子のブログです。音楽活動と、趣味の山歩き、日々の暮らしで大切に想っていることを綴っています。

大作曲家ラヴェルの苦悩に思う

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前日のコンサートで、フランス音楽と美月さんの話すフランス語の響きがあまりに耳に心地よく、その勢いでこちらの映画を観にきてしまいました。
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ややマニアックな内容のためか?上映館も時間帯も残りわずか…1番近い映画館では都合が合わず、新宿まで足を運びました。

「新宿で映画を見る」なんて中学生の時のデート以来?(笑)
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50席ほどの小さな場内に、観客は10人いるかどうか…ゆったりしたシートは座り心地も良く、映画を独り占めしているような感覚になります。

モーリスラヴェルといえばボレロ、と言われがちですが、あの名作が生まれるまでにどんな葛藤があったのか…そんなストーリーを想像しておりました。

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作品の所々にラヴェルピアノ曲が流れていて、それを聴くたびに一気に学生時代に引き戻されました。

そう、私はラヴェルに夢中だった時期があり、大学の学内演奏も、卒業演奏もラヴェルでした。

芸祭では友達に声をかけてオーケストラを編成、ラヴェルのピアノ協奏曲を演奏させてもらったのは、人生で何本指かに入る大切な経験です。

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あの頃は、いつかフランスに勉強に行きたい…とぼんやり考えていたのですが、どこからかその行き先はウィーンへと方向転換して今に至ります。人生とは、ご縁とは、不思議なものです。
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映画では、全編に渡り大作曲家の苦悩が表現されて、観ていて苦しくなるほど。

身を削るように名曲を書き終えて得た賞賛も、心から喜べるものではなかった複雑な心の内、作り笑い、病の進行…なんだか救われない気持ちのまま映画館をあとにしました。
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音楽とは、芸術とは、人生とは…

今回のコンサートで自分自身も限界に向き合うことになり、「引退」の2文字も頭をかすめるほど落ち込んでおりましたが、ラヴェルの音楽と共に学生時代の自分を振り返り「初心に帰れということか」と思ってみたり。
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まぁ、若い頃からたいしたピアニストではなかったのだし、これが実力じゃないか、それを受け止めろということ。老いのせいにしたりせずにもう少し頑張ってみようかな。
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