世の中に数あるコンクール、これまで参加も審査もあまりキャリアを積んで来なかったのですが、コロナ禍をきっかけに関わることが増えてきました。
コンクールには自分や生徒さんにとって必要だと思う場面では参加してきましたが、審査をすることには正直あまり気が進まなくてお引き受けするのを躊躇しておりました。
これまでに20年以上、大学や高校の実技試験で審査をしていて、そもそも審査基準は?どこまで価値観を反映していいのか?この一瞬で何が伝わるのか?…など思い悩むことが多かったからです。
そんな私ですが、コロナ禍でじっくりと自分の心と向き合う時間があったことで、コンクール審査も自分にとっての新しい学びの場として、視野を広げる貴重な機会として、前向きに勉強させていただければいいのだ、と考えるようになりました。
そうなると次々とご縁がつながるようになるから不思議です。
暖かな日差しの中にも冷たい北風が吹き付ける2月の休日に、コンクール会場に向かいました。
コロナ禍での開催ということで、主催側の対策は万全、私たち審査員に対しての心配りも大変細やかで、おかげで何一つ不安なく審査に集中できました。スタッフ皆さんのご苦労はいかばかりか、頭の下がる思いでした。
この日は全国大会でしたので、参加者はどなたも地区予選、本選とくぐり抜けて来られた方ばかり、コンクールというよりコンサートを拝聴しているかのような気分です。
努力の成果を発揮されているステージ上の演奏者ひとりひとりにお声をかけたくなる程でしたが、その気持ちをコメントにまとめます。
これが、結構、大変!
うまく伝わるかなぁ…伝わるといいなあ…。
審査をご一緒した先生方には私と同じように経験の浅い方もいらしたのですが、審査委員長の松田先生が心温かくお声かけくださって、おかげで緊張もほぐれ和やかに審査を終えることができました。松田先生からはたくさんのことを教えていただきました。
参加された皆さんの努力に拍手、今後のさらなる成長を願いつつ、またお世話になりました審査の先生方、スタッフの皆さんにも貴重な機会をいただき感謝しています。
この日のためにどれだけ努力を重ねて来られたのだろう?導く指導者は、支えるご家族は…とつい演奏者の向こう側まで考えてしまいがちになりますが、いま聴こえている演奏についてどう感じるか、そして、より改善できる点はあるか?に気持ちを集中させて一枚一枚コメントを書かせていただきました。
言葉の持つ責任を思うと一瞬でコメントを書かなければならない審査は本当に苦しいことですが、どうか私の応援の気持ちが届きますように、願いを込めて。
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